挨拶
大分大学医学部看護学科は、1994(平成6)年4月1日に開設され、2024年度で30周年を迎えました。看護学科は、開設以来、一貫して、学生全員が看護師と保健師の国家試験受験資格を得られる教育課程をおき、あらゆる人々の健康生活を支援する看護専門職を育成することを使命としてきました。この間、学士課程卒業生1,763人、修士課程修了者173人を輩出しました。
卒業生たちは、国内外のさまざまな場所や分野で活躍しています。専門看護師や認定看護師の資格を取得し専門性の高い看護を実践する者、管理職となり組織のリーダーとして看護の質向上に努める者、行政の保健師として地域住民の健康維持増進にむけた看護活動を展開する者、看護学や保健学分野の大学院に進学し研究・教育者になる者、地域の人々の希望・ニーズを捉え起業する者、海外に飛び出し保健医療分野で専門性を発揮する者など、看護専門職として社会に貢献しています。
今、日本を含め世界は大きく変化しています。先行き不透明なVUCA時代といわれる世の中だからこそ、人々の生病老死に寄り添う看護専門職には、高い倫理観と専門的知識・技術が必要とされます。対象となる人をよく観察し対話し、何を必要としているのかを考え、具体的なプランを決定・実行し、その結果に責任をもつ、この基本を看護学科では学びます。
卒業生たちは、在学時には、よく悩んでいました。悩むことは、自分にじっくり向き合うことであり、成長を約束します。悩んだ先には、温かい笑顔があります。そんな笑顔は人を癒します。見失ってはならない看護の本質を大事にしながら、これからも時代の要請にこたえる教育・研究に取り組みたいと思っております。
2025年1月18日
